患者と話し合っている医者
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横から見る人間の脳

時折、自動車を運転中にてんかんの発作を起こし事故が発生したというニュースが流れます。
特に数年前に起きた、クレーン車が集団登校の児童の中に突っ込んだという大事故以来、てんかんを持つ人の自動車運転を禁止する会社や就職面接でてんかん持ちの人が不採用になるなどの事例も出ています。
てんかんは未だにほとんどの場合、原因が不明で根本治療となる特効薬が無く完治が困難な病気である事は事実ですが、実はてんかんを持つ人のほとんどは何の問題も無く社会生活を送っているのです。
つまり、てんかんは制御可能な病気であり、決してかかってしまったら諦めるしかない病気では無いのです。
適切な診察を受け適切な処方を受ければ大丈夫なのです。しかし、その為には正確な知識を知っておく必要があります。
まずはてんかんにかかるとどういう症状が出るのか見ていきましょう。

てんかんの症状について

てんかんにかかると特有の発作が起きます。
これがてんかんの主症状で色々な種類が有りますが、複数種類の症状が起きる事は無く必ず同じ症状が起きるのが特徴です。
症状は全般的な物と部分的な物の二種類に分けられ、全般発作は全身的な症状が出るのが特徴で更にいくつかの種類に分けられます。
部分発作は体の特定部分に症状が出るのが特徴で、これもいくつかの種類に分けられます。これらの症状が二回以上発生すると、てんかんと診断されます。

全般発作に分類される症状


欠神発作
意識消失が数秒間続き、その後回復します。
発作中は動作が止まった状態になります。
ミオクロニー発作
筋肉の一部が突然、収縮します。
短時間で収まりますが反復する事もあります。
強直発作
全身が硬直し意識を失います。
短時間で回復する事がほとんどです。
強直間代発作
まず全身硬直が起こり次に全身痙攣が暫く続き、収まった後に意識を失います。
脱力発作
全身の力が瞬時に無くなり倒れてしまいます。
全身では無く頭だけ手足だけという事もありますし一時的な意識消失を伴う事もあります。

部分発作に分類される症状

単純部分発作
体の一部に症状が発生する物ですが筋肉だけでは無く自律神経や精神面に症状が出る場合もあります。
筋肉に発生する場合はけいれんが起こり、勝手に筋肉が収縮と弛緩を繰り返しガクガクとかピクピクという感覚の症状が数分間継続します。
発生する場所は一カ所で継続する事もあり移動する事もあります。
またけいれんを起こした場所が収まった後に一時的な麻痺が残る事もあります。自律神経に発生すると上腹部不快感、嘔気、嘔吐、発汗、立毛、頻脈、徐脈等が起こります。
精神面に発生すると既視感、未視感、恐怖感、離人感等が発生します。
複雑部分発作
必ず意識障害が伴います。
意識障害と言っても失神してしまう訳では無く自動症と言う意味の無い行動(舌なめずり、舌打ち、もぐもぐと口を動かす、ごくんと飲み込む、顔や身体をなでたり、こすったり、衣服をまさぐったり、手を揉む)を始め話しかけても応答しません。
比較的、短時間で収まる事が多いですが収まった後、本人にはその記憶が無いかあっても部分的にしか覚えていません。
二次性全般化発作
最初に部分発作が起こり続いて全般発作が発生する物です。
全般発作は強直間代発作である事が多く部分発作で精神面の症状が発生した場合はほとんどが、この二次性全般化発作に発展します。
このように厄介な症状を呈する、てんかんですが、かかったらどうすれば良いのかを次に御説明しましょう。

てんかんは完治する病気?

ごく一部は完治する事もありますが、大部分は完治しません。
遺伝が原因で起こる事も有るのですが、遺伝による物は良性である事が多くほとんどが完治可能です。
しかし遺伝ではない場合は、まだ原因が完全に判明しておらず完治は出来ません。人間の脳は全て神経細胞という細胞で構成されています。

そして神経細胞は普段は規則正しいリズムで穏やかに調和を保ちつつ電気的に活動しているのです。
この穏やかなリズムを持った活動が突然崩れて、激しい電気的な乱れが発生すると、それがてんかんの発作という形になって表れてきてしまうのです。
この電気的な乱れはよく嵐に例えられますが、これがてんかん発作の発生する原因です。しかし、何故脳内にこのような電気嵐が起こるのかはまだ解明されていないのです。

てんかんの症状が人により異なるのは、この電気嵐の発生場所が人により異なるからです。そして、その嵐が発生した場所が司っている身体機能で異常が発生してしまうのです。
こういった電気嵐はてんかんでは無い人でも稀に起こる事が有ります。その場合でもやはり異常は発生します。けれども通常の場合は一回だけなのです。
ですので、この電気嵐が二回以上、同じ場所で発生してしまう場合をてんかんと定義しています。
てんかんにおける脳内の電気嵐は必ず同じ場所で発生するという性質を持っており、その結果として、てんかんの症状は人それぞれであり必ず同じ症状を呈するという結果になるのです。

なお遺伝が原因でない場合、症候性てんかんと特発性てんかんの二種類があります。
生まれたときに仮死状態であった、低酸素、脳炎、髄膜炎、脳出血、脳梗塞、脳外傷といった病歴が有る場合は、それらが原因となり、てんかんと診断される事があります。
これらのてんかんは症候性てんかんと呼ばれます。
しかし、そういった病歴が全く無く特に問題となる点も見当たらない場合、特発性てんかんと呼ばれ電気嵐が何故起きるのかは分かっていません。
そして、てんかんの患者さんの大部分が特発性てんかんに分類されます。

まだ根本原因は不明のてんかんですが、これからの研究で根本原因が解明される可能性もあります。

そうなれば根本治療薬が出来る可能性も出てきますが、現在でも対処法として発作を抑える事が出来る薬剤が開発され、広く使われており実績も十分にあります。
てんかんの発作を経験すると、やはり怖く感じますが、ちゃんとした治療を受け対処法を行なっていれば、てんかんは怖い病気では無いと言えるでしょう。
しかし逆にちゃんと対処しておかないと、死亡原因ともなりかねない病気なので早めの対処が必要です。

てんかんは死亡の直接的な原因になる?

患者さんの死亡原因は発作が引き金となり事故になってしまった物が圧倒的に多いです。
自殺という例もありますが、発作が直接的な原因となって死亡したと思われる例も存在し、その割合は全体の一割程度と推測されています。

これらの突然死の原因も分かっていませんが肺や心臓、脳に症状が発生し何等かの連鎖反応が起こり心肺停止に至るものと推測されています。
中には脳波のモニタリング中に発生した例も有り、それによると自律神経系の遮断が発生し引き続いて、一過性の無呼吸が発生し続いて徐脈が起こり一過性の心静止がみられた後、最終的に無呼吸、心静止、そして心肺停止に至ったという事です。

こういった突然死の例は、二次性全般化発作の患者さんに特に多く見られるという報告もあります。
直接的な死亡原因にもなりうると断言してほぼ間違いありません。但し全体の一割程度です。
それよりも、自動車事故や階段からの転落事故や駅のホームから線路へ転落した等の死亡例が圧倒的に多く、危険な病気である事は間違いありません。
発症年齢は非常に幅広く乳幼児からお年寄りまで発症例が有ります。

少し前の統計では、ほとんどの症例は子供の時期に発症しているという統計も存在しましたが、高齢化が進んでいる現代では年を取ってから発症するという例も多く見られるようになってきています。
しかし、症状を抑える事が出来る薬剤があり、それらをちゃんと服用していれば症状を抑える事が出来、死亡に至る原因となる事もほとんど無くす事が出来るのです。
上記のような症状が出た場合は早めに専門医にかかり、しかるべき処方を受けて下さい。なお診断にあたっては症状を正確に把握する必要があります。
意識障害や失神が伴っている場合には本人は症状が説明できない事も多いので、そういった場合には必ず目撃者の方も連れて診察に行かれて下さい。

また一部の薬剤は発作を起こしやすくする事が知られています。
抗うつ薬、抗精神病薬、気管支拡張薬、抗菌薬、局所麻酔薬、鎮痛薬、抗腫瘍薬、筋弛緩薬、抗ヒスタミン薬、ステロイド剤等は発作を起こしやすくする物質を含んでいる事が有るので、別の疾患で病院に行く時や薬局で薬を買う時は、自分はてんかん持ちである事を医師や薬剤師に事前に伝えてから、処方を受けるなり薬を買うようにして下さい。
これらの薬剤の全てが誘因作用を持つのではなく、これらの薬剤が含んでいる一部の成分が誘因となっているので、それらが入っていない薬剤であれば問題はありませんので、そのような薬剤にしてもらって下さい。

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てんかん持ちでも運転免許は取得出来る!?

以前は、てんかんの患者さんは全て一律に運転免許を取得することができませんでした。 しかし、2002年の法改正により、安全な運転ができるかどうかについては、患者さんひとりひとりに合わせて判断されるようになりました。 てんかんの患者さんでも条件を満たすことで運転免許が取得できるようになったのです。 その条件はいくつかあります。 まず、過去5年以内に発作が起こったことがなく、医師からこれから発作が起こるおそれがないという診断を行っていることです。 また、運転に支障がある発作が過去2年以内に起きることなく、今後数年であれば発作が起きる心配がないという診断をした場合も可能です。 2年以内にてんかんの発作が起きていないことを前提として、医師が1年間の経過観察をしたのち、発作が意識障害及び運動障害を伴わない単純部分発作に限られ、今後症状が悪化するおそれがないという診断をした場合も取得できます。 医師が2年間の経過観察を行い、発作が睡眠中に限って起きていて今後症状の悪化するおそれがないという診断がある場合も取得することが可能です。 まとめると、てんかんの患者さんが運転免許を取得するためには、過去2年間の間に発作が起きていないことが条件になります。薬の服用の有無は関係ありません。 これらの条件の下で、単純部分発作がある場合は1年以下、睡眠中に発作が起きるようであれば2年以上の経過観察が必要になります。 ただし、大型免許と第2種免許は条件を満たしていても取得することはできません。そして、ドライバーなどの運転を職業とする仕事はおすすめできないので注意しましょう。 運転免許の取得には、てんかんであることを申告し、主治医に診断書を書いてもらわなければいけません。 診断書を公安委員会に提出することで、手続きを行います。この手続きは運転免許を新規で取得する場合はもちろん、継続する場合にも必要です。 正直に申告して、運転することは社会の一員として必要なことです。 てんかん患者が引き起こした自動車事故について てんかんは治療によりコントロールが可能な病気ですが、患者さんが自動車事故を引き起こしてしまうことは過去にいくつも例があります。 平成27年に意識を喪失する発作を起こした男性には、危険運転罪が成立しました。 この男性は過去にも意識を失う発作が起きていたのにも関わらず、運転免許の更新時に意識を失った経験はないと虚偽の申告を繰り返していたそうです。 多くのてんかんの患者さんは正直に申告しているのに、一部で虚偽の申告をしてしまう人がいると、全体のイメージが悪くなってしまいます。 中には、せっかくとった免許を自分のてんかんの発作により返納するなど諦めているひともいる状態です。 従来はてんかんの患者さんが引き起こした自動車事故は過失運転致死傷として扱われていました。 しかし、近頃では危険運転致死傷の範囲が拡大され、発作で起こった事故にも適用されるようになったのです。 てんかんであることを隠して取得した運転免許を持つ患者さんに加えて、無免許での運転を繰り返す患者さんもいます。 診断書の提出などが面倒なことから、安易に無免許運転で事故を起こしてしまった例もあります。 平成26年の北海道で起こった事故は、26歳のてんかんの患者さんが無免許で対向車線にはみ出し、自動車と衝突するというものでした。 幸いぶつかった車のドライバーは軽症で命に別状はありませんでしたが、危険運転致死傷が適用されました。 このように、てんかん患者さんだからといって必ずしも事故を起こすわけではないのですが、無免許や虚偽の申告をする一部の心ない人の行動のために危険運転致死傷が適用されています。 危険運転致死傷は刑罰が重いという特徴があるので、運転する際には正直な申告をして安全を第一にしましょう。

2019年10月21日
てんかんは手術で治療することもあります

てんかんは、誰でも一度くらいは名前を聞いたことがある身近な病気です。 古くからてんかんの存在は知られていて、文献には、古代ローマ帝国の政治家で軍人でもあった、ユリウス・カエサルも発病したという記録が残っていました。 いつの時代でもてんかんについての記述があり、現在でも世界中で、てんかんについての研究がされています。 脳の神経細胞は、穏やかな調和をとりながら、規則正しいリズムで電気活動をおこなっています。 しかし何らかの要因によって電気活動に乱れが生じると、神経細胞に過剰な電気的興奮が起こり、痙攣や意識障害などを引き起こしてしまいます。 てんかんの原因は、生まれるときに大脳にキズがつくことによって起こる症候性てんかんや、遺伝が関係している特発性てんかんなどがありますが、原因が特定できないものも多くあります。 日本人のてんかんの有病率は約1%前後といわれ、患者数は日本全体でおよそ60万人から100万人とされています。 老若男女のどの年代でも発症する可能性があり、その発症のあらわれかたも原因も、個人個人によってさまざまです。 てんかん発作が起きても、通常は数秒から数分で次第に減退していき、最終的には完全に消失します。 しかし、発作が異常に長引き、意識が戻らないまま発作が反復する場合は、てんかん重積になっている状態で、そのままにしておくと命に危険がおよぶことがあります。 ですので、てんかん重積になっている場合には、すぐに救急車を呼んで、専門の医師に診察してもらいましょう。 てんかんを誘引する要因は個人差がありますが、一般的には疲れているときやストレスが溜まったとき、睡眠不足のときや緊張をしたり驚いたりしたとき、光のちらつきなどを目にしたときなどです。 とくに睡眠不足はてんかん発作を誘発しやすいといわれているので、日ごろから睡眠をしっかりと取って、疲労が溜まっていると感じたら無理をせず休むことが大切です。 てんかんを手術で治すのは最後の手段としましょう てんかんは現在の医療であれば、ほとんどの人が薬物療法でコントロールできるとされ、普通に社会生活を営んでいます。 しかし約2割程度の人は、薬を飲んでも発作をコントロールすることができない難治性てんかんです。 薬物療法による治療で、てんかん発作をコントロールできない難治性てんかんの場合には、外科的な治療を視野にいれる必要性がでてくることがあります。 外科的治療は成功すると、発作が減退し患者さんの生活の質が大きく向上します。 しかし、手術にともなうリスクが存在しないというわけではありません。医師にとっても、てんかんの外科的手術の判断はとても難しく、高度の知識と経験が求められます。 手術成績はどの部位によるかでも異なり、成功率は部位によって、5割から8割ほどの開きがあります。 脳神経外科手術のリスクとして、頭蓋内出血や感染症などの合併症があげられますが、その発生頻度は5%前後です。 合併症はほとんどが一過性のものですが、合併症が重症の場合、片麻痺や言語障害などの後遺症が残ることがあります。 てんかんの外科的治療は、発作の改善のメリット、成功率や適応性、後遺症の有無などを総合的に判断して決めなければなりません。 ですので、外科的手術でてんかんを治療するのは、最終的な手段とするべきでしょう。 外科的手術によって完全に発作が消失するのは、患者さんのうちの約半分ほどです。 それ以外の患者さんは発作が減少し、薬物療法によるコントロールが可能になり、生活の質が向上することがほとんどになります。 ただし、手術をすればそれで治療が終わりというわけではなく、その後の経緯によっては、カウンセリングを継続していかなければなりません。

2019年09月24日
てんかん治療薬のラミクタールについて

ラミクタールはてんかんによって起きる気分の浮き沈みなどの症状を改善してくれる薬です。 この薬で対処できるてんかんの種類としては、側頭葉など脳の一部で発作が起きるものと、脳全体で発作が起きるものの両方が含まれます。 また、双極性障害の治療やうつ症状の治療など、幅広い病気に対して使われている薬になります。 ラミクタールの主成分は、ラモトリギンと呼ばれる物質です。 製品化されているラミクタールのなかには、このラモトリギンが25ミリグラム含まれているものや、50ミリグラム含まれているもの、100ミリグラム含まれているものなどがあります。 てんかんは脳のなかに異常な量の電流が流れることによって引き起こされますが、ラモトリギンはこれを抑える働きを持っています。 ラミクタールを服用した場合、脳の過剰な興奮を抑える効果があるため、怒りっぽくなったり悲観的になるといった感情の働きをコントロールしてくれます。 いろいろな種類のてんかんに効果があるため、子供がかかりやすいタイプのてんかんの治療にも用いられます。 ラミクタールは服用しやすいチュアブルタイプになっているため、口溶けがよく飲みやすい薬です。 この薬を服用する場合には、単剤で飲む場合とその他の抗てんかん薬と併用する場合とがあり、用量や用法はそれぞれの使い方によって異なります。 ラミクタールを単体で飲む場合には、最初は1日25ミリグラムから始めて、2週間ごとに用量を増やしていきます。 最終的には、1日100ミリグラムから200ミリグラムまで量を増やすことが出来ます。 ラミクタールを服用する際の最大量としては、1日400ミリグラムまでと決められています。 服用する回数は1日に1回です。場合によっては、1日2回に分けて飲むこともあります。 ラミクタールの主な副作用としては、発疹や発赤、口内のただれといった皮膚症状が報告されています。 アレルギー疾患を持っている人や妊娠中の人などは、この薬を飲む場合に注意が必要です。 てんかん治療薬を飲み忘れた場合の対処法について てんかんの薬は、急に服用を中止すると重い発作などの症状を起こすことがあります。 ラミクタールはてんかんの原因そのものを治す薬ではないので、この薬を服用する場合には医師の指示に従って決められた量を継続して飲み続けなくてはいけません。 もしラミクタールを飲み忘れた場合には、けいれんなどの発作を起こしてしまうことがあります。 飲み忘れに気づいたときには、その時点で1回分の薬を飲むようにします。 ただし、次に服用する時間が近い場合には、1回分を飛ばして次の薬を飲むようにしてください。2回分を一度に飲むことは出来ません。 例えば、1日2回に分けて飲んでいるようなケースであれば、朝の薬を飲み忘れていたことに夕方気づいた場合には、すぐに朝の分の薬を飲むようにして、夕方の薬は飲まないようにします。 一度に2回分を飲んだり、少し時間を空けて次の薬を飲むといった対処の仕方は避けるようにしてください。 ラミクタールを決められた用量以上に飲んでしまった場合、重い副作用が起きることがあります。 とくに他の抗てんかん薬と併用している場合には、眠気をもよおしたり意識がはっきりしなくなるなどの症状が現れることがあります。 自動車の運転をする場合や、危険な作業に従事するような場合には、とくに注意しなくてはいけません。 ラミクタールの成分であるラモトリギンの血液中の半減期は、単剤で服用している場合にはおよそ30時間くらいになります。 他の薬と併用しているケースでは、これよりも長くなったり短くなったりします。 バルプロ酸ナトリウムと併用して服用している場合には、半減期は70時間ほどと長くなっています。 そのため、もしラミクラールを飲むことを忘れていた場合には、勝手な判断で服用することがないように気をつける必要があります。

2019年08月25日
てんかん治療薬のジェネリック、カルバトールとは

てんかんの治療薬としては1960年代に発売されたテグレトールが有名で、それまでは有効な治療方法が確立されていなかったてんかん治療の上で、飲み続けることで発作を抑えたり、症状の改善につなが治療薬が発表されたことはてんかんに苦しむ患者さんにとっても喜ばしいニュースとなりました。 テグレトールは用法、用量を守って医師の指示通りに正しく服用することで、突然襲ってくる発作の頻度を減らしたり、日常生活の中で発作をコントロールすることができる薬としててんかん患者さんにとっては欠かせないものとなりましたが、そのためには長い期間飲み続ける必要があるため経済的な負担にもなってしまうという側面も持っていました。 そんな中、世界的に有名なインドの大手製薬会社が開発したテグレトールのジェネリック医薬品がカルバトールです。 ジェネリック医薬品であるので配合成分はほぼテグレトールと同じであり、効果も同じものが期待できる上、カルバトールと比べて価格も安い薬であるため、てんかん患者さんの中にはカルバトールに切り替えを行った人も多くいます。 カルバトールにはテグレトールと同様の効果が期待でき、同時に同じような副作用の危険性もあるので、服用の際には医師の指示に従って用法、用量を守るなどの注意が必要です。 カルバトールの重い副作用として挙げられるのは、血行障害などです。このため疾患などにより血液障害がある人には服用されない場合もあります。 他の薬との飲み合わせや食事との食べ合わせにも注意が必要です。柑橘系のジュースなどと一緒に服用すると血中濃度が上昇した副作用が出る危険性が高まるので注意が必要です。 また、セイヨウオトギリソウ等の健康食品はカルバトールの効果を弱める危険性もあるので、同時期に服用することは控えた方がいいとされています。 また、服用をやめると反発作用で重い発作などてんかんの症状が出てくる場合があるので、副作用が出た場合なども自分の判断で服用をやめずに医師の指示に従うようにしましょう。 カルバトールは通販で購入すると価格はどれくらい? カルバトールはてんかん治療薬としては先発医薬品のテグレトールを凌ぐほどのシェアを誇るまでに一般的になってきた医薬品ですが、海外の製薬会社が販売しているジェネリック医薬品であるため、医療機関などで処方を受ける場合は価格が割高になってしまうこともあります。 個人輸入代行業者などによる通販が認められている医薬品でもあるため、インターネットの通販サイトなどで探すと医療機関で処方されるよりも安く手に入れることができます。 カルバトールを購入できる通販サイトは多数あり、価格の幅も非常に広く、ピンからキリまであるのが特徴ですが、あまり価格ばかりにとらわれてどう考えても安すぎるようなものを購入すると、承認を受けていない類似品だったり、管理が徹底していなかったりして状態の悪くなったものだったりと、服用に危険が伴うようなものを買わされてしまう危険性もあります。 医療機関での処方ならば品質面や薬の安全性の面では信用できますが、やはり通販サイトを通してお得に購入したいという場合は、しっかりとした流通ルートを持ち、品質管理を徹底しているサイトを選ぶようにしましょう。 そうした安全性の高いサイトでは、他のサイトよりも薬価が高めに設定されていることもありますが、それでも医療機関での処方より安く購入できるので、不良品を掴まされるリスクを冒すよりはやや割高でもそうしたサイトで購入した方が安全です。 価格は100錠6500程度で販売されていることが多いですが、量の少ない小箱で買うこともできます。 また、まとめ買いをすることで割引が適用される場合があったり、初回購入の人を対象とした割引きがあったり、セールなどを行っている場合もあるので、複数の信用できる通販サイトを見つけておいてよりお得に購入できる方法を選ぶのがよいでしょう。

2019年07月28日
てんかん治療薬のテグレトールについて

テグレトールは長年てんかんの治療薬として使われてきた歴史のある薬です。 とくに、側頭葉など脳の一部で発作を起こすタイプのてんかんにテグレトールは高い効果を発揮するとされています。 また、三叉神経痛や双極性障害などの治療に用いられることもあります。 テグレトールは白い錠剤タイプの薬で、1錠にカルバマゼピンという成分が200ミリグラム含まれています。 カルバマゼピンは脳の神経細胞のなかにあるナトリウムチャネルを抑えることで効果を示す成分です。 この働きによって、脳の興奮状態を抑えることが出来ます。また、めまいや頭痛などの症状を抑える効果もあります。 テグレトールは、主に気分の高まりを抑えたい場合に適している抗てんかん薬となっています。 脳内で鎮静効果を持つ神経伝達物質であるGABAの働きを促進することによって、精神を安定させるという働きもあります。 しかし、欠伸をしたり手足が脱力するなどの症状にはあまり効果がないことが分かっています。 テグレトールの服用方法としては、1日に200ミリグラムから400ミリグラムを1回から2回に分けて飲むようにします。 その後は経過観察をしながら量を増減し、通常は1日600ミリグラムまで服用量を増やすことが出来ます。 症状によっては、1日あたり1200ミリグラムまで増量することが可能です。 テグレトールは即効性のある薬ではないため、通常は1週間ほど経った時点で効果が現れるようになります。 この薬を服用するのに注意を要する人としては、心臓疾患や肝障害、腎障害のある人などを挙げることが出来ます。 また、甲状腺機能が低下している人も服用に注意を要します。アレルギーのある人や妊娠中の人は、服用する前に医師に相談する必要があります。 テグレトールの主な副作用としては、眠気やめまい、ふらつきなどが報告されています。 そのため、自動車の運転をしたり危険な作業をする場合には服用に注意が必要となっています。 場合によっては、発熱や貧血などの症状が起きることもあります。 テグレトールと飲み合わせると危険な薬について テグレトールは、他の薬との併用による相互作用が多く報告されている薬です。 そのため、複数の薬を飲んでいる人は、服用方法や飲み合わせに十分気を付けなくてはいけません。 他の向精神薬と一緒に飲んだ場合には、薬の効果が弱まったり、逆に副作用が強く出てしまうこともあります。 テグレトールとの併用が禁忌とされている薬もあります。 抗真菌薬のボリコナゾールや肺高血圧症治療薬のタダラフィル、エイズ治療薬のリルピビリンなどと一緒にテグレトール飲むことは出来ません。 テグレトールは、これらの薬の血中濃度を減少させて効果を弱めてしまうことが分かっています。 また、抗真菌薬であるボリコナゾールやミコナゾールと併用した場合には、テグレトールの血中濃度が急激に上昇して中毒症状を起こすことがあります。 それは、これらの薬がテグレトールの代謝速度を落としてしまうためです。中毒症状を起こした場合、強い眠気や嘔吐、めまいなどの症状が現れることがあります。 抗真菌薬系の薬とテグレトールは、一緒に飲むことを避けたほうが望ましいです。 また、タダラフィルやリルピビリンと一緒に飲んだ場合には、テグレトールの血中濃度を減少させることでこの薬の効果を弱めてしまいます。 抗不安薬や三環系抗うつ剤などと併用した場合にも、同様に薬の効果が弱まってしまうことが報告されています。 薬以外のものでは、飲料やサプリメントとの飲み合わせにも気を付ける必要があります。 アルコールやグレープフルーツジュースを一緒に飲むと、この薬の血中濃度を増やして眠気が強くなるなどの副作用が現れることがあります。 また、健康食品として販売されているセントジョーンズワートは、テグレトールの働きを弱めてしまうことが分かっています。 テグレトールの服用時には、これらの飲料やサプリメントを飲むことも避けたほうが良いでしょう。

2019年07月25日
てんかんは脳波の検査で原因を見つける

てんかんの検査で最も重要な検査は、脳波検査です。脳波は、脳の神経細胞が発するわずかな電流を波形として記録したものです。 てんかん発作が起きている時は脳が過剰に興奮しているので、それを捉えることができます。 正常な脳波は小さなさざ波のような波形ですが、発作の時は棘波(きょくは)と言って、棘(とげ)のようにとがった波や、少し幅の広い大きなとがった波(鋭波)が描かれます。 てんかんの時の脳波は、その波形だけではなく異常な波形の出方によって、脳のどの部分が過剰に興奮しているのかを、ある程度予測することができるので、発作型の判断に繋がります。 ただし、脳波はいつも同じ状態ではありません。そのため、数十分間程の一度限りの検査では異常をキャッチできないことも多々あります。 そこで、何度か繰り返してこの検査を行ったり、より感度を良くするために、ビデオ脳波同時撮影を行うこともあります。 ビデオ脳波同時撮影は、ビデオ撮影と脳波検査を同時に行う方法です。ビデオ撮影を行って、発作時の状況を捉え、同時にその時の脳波を記録することができます。 電極やコードが頭についてはいますが、家にいる時とほぼ同じようにして過ごしてもらいます。 寝ている時だけではなく、遊んでいる時や食事中もずっと脳の波形を記録するので、一般的な脳波検査よりもはるかに異常をとらえやすいという大きなメリットがあります。 しかし、発作や重積発作を起こす原因となる疾患は、てんかん以外にもあります。そのため、てんかんと他の疾患との鑑別をつけることが重要です。 鑑別診断のために、血液検査や尿検査、脳のCT(コンピューター断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)などの検査を受けることが必要です。 血液検査や尿検査では、特に有機酸や脂肪酸などの先天性代謝異常が原因ではないかを調べることが大切です。 CTやMRIは、てんかんの原因となっている脳の傷や腫瘍、脳の形成不全などがないかをチェックするために行います。 てんかんの検査はどのようにして行われる? 血液検査や尿検査は外来でも可能です。一般的な脳波は、頭に数か所電極を貼り付けます。そして静かにベッドの上に横たわった状態で測定します。 途中で音を出したり光を発したりして刺激を与えて、その時の脳波の状態を見たりもします。 小さなお子さんで、ベッドの上でじっと静かにしているのが難しい場合は、眠らせて検査を行うこともあります。 ビデオ脳波同時撮影(長時間ビデオ脳波モニタリング)は、病院に入院して行います。 最低でも一日は入院が必要になりますが、その時にまとめて脳のCTやMRI検査、採血や採尿などを行うこともできるので、一気に検査を済ませてしまうことができるというメリットもあります。 ビデオ脳波同時撮影は、どこの病院でも行える検査ではありませんが、非常に意義の大きな検査です。 この検査を行っている病院の一例では、子供のてんかんの場合、10畳ほどの部屋で2泊3日で入院します。 トイレに行く時以外はビデオカメラの下で、ゲームをしたり漫画を読んだりテレビを見たりお喋りをしたり、食事をしたりおやつを食べたりして、家に居る時とほぼ同じようにして過ごしてもらいます。 入院中に測定した脳波と撮影したビデオの画像を照らし合わせて、発作が起きた時の状況やどの程度の意識低下があったか、首の動きや目の動きはどんな感じだったか、などと細かく見て行きます。 外来で数十分間脳波を撮っただけでは見落としがちな小さな異変も、何日間も脳の波形を記録することで見つけ出すことができたケースも沢山あります。 また、静かにベッドで仰向けになっている時だけではなく、お喋りしたり遊んだり食べたりしている時の様子も判るので、これも一般的な脳波測定では見つかりにくい異変をキャッチできる大きな一因となっているのでしょう。 ビデオ脳波同時測定ができるお近くの病院は、てんかん診断ネットワークのホームページから見つけることができます。

2019年07月22日
細かく分類出来るてんかん発作の種類とその原因

てんかんは脳の神経が異常な活動をすることによって引き起こされる病気です。 その症状の出方は人によって様々ですが、何度も同じタイプの発作を繰り返すことが特徴となっています。 発作の種類 てんかんが起きたとき、脳の神経細胞には異常な量の電流が流れた状態になっています。 この状態が脳の一部で起きているか、脳全体で起きているかによって、てんかんは大きく部分発作と全般発作の2つに分類することが出来ます。 部分発作 単純部分発作 意識ははっきりしているのに体の一部がぴくぴくと痙攣するような症状です。 複雑性部分発作 意識がはっきりとせず、口を無意味に動かしたり、歩き回ったりするような症状が出ます。 全般発作 欠伸発作 これは子供に多いタイプのてんかんで、意識を失ってぼおっとした状態になります。 この状態は数秒から数十秒の間続くことがあり、会話や食事の途中で急に動作が途切れたりします。 ミオクロニー発作 全身または手足がびくっとする症状です。 また、脱力発作では体の力が急に抜けて物を落としたり、床や地面に倒れてしまうこともあります。 強直発作 強直発作というのは、全身に力が入って身体が突っ張ったような状態になるものを言います。 強直間代発作 意識を失って身体が突っ張ったり、びくびくと痙攣するような状態を繰り返します。 これらの症状は一瞬から数秒で治まることもありますが、場合によっては長く続くケースもあります。 長時間症状が続くものをてんかん重積と言います。 てんかんは生まれつき脳に異常があって起きるものと、脳の病気によって後から引き起こされるものとがあります。 また、てんかんの症状を誘発するものとしては、いくつかの原因が考えられています。 たとえば光による刺激やストレスなどがてんかんの症状を引き起こすことが知られています。 飲酒や月経の周期によるホルモンの変動などが原因となっている場合もあります。 なかには、原因がこれと言って特定出来ないケースもあります。 てんかんの種類によりその対処法は異なる? てんかんが起きたときの対処方法としては、周囲の人はまず冷静になって慌てないことが大切です。 対処方法を誤ると、逆に症状を悪化させたり長引かせてしまうことがあるので注意してください。 とくに、意識が薄くなるようなタイプのてんかんでは、倒れて物にぶつかったりしないように気を付けなくてはいけません。 まずは、周囲の状況や本人の様子をよく確認するようにしましょう。 てんかんが起きた場合には、症状が出ているうちにやったほうが良いことと、やってはいけないことがあります。 周囲の人は、安全性を確認しながら適切な対処をするように心がけてください。 意識が薄くなるタイプの場合、火や水、高所などから遠ざけるようにすることが望ましいです。 てんかんの症状は繰り返し起こることがあるので、いつ次の症状が現れるか分かりません。 痙攣や脱力などの症状が出ている場合には、なるべく速やかに安全な場所に移動させるようにしたほうが良いです。 このとき、衣服の襟元やベルトなどは緩めるようにします。また、眼鏡やコンタクトレンズなどは外しておきます。 転倒する発作の場合には、手をつないだりヘルメットを着用させるなどの対処をします。 症状が出ている間は、なるべく一人きりの状態にしないようにすることが大切です。 身体がびくついたり口を震わせるような症状が起きている場合には、口にタオルなどを咥えさせてはいけません。 口のなかを傷つけてしまったり、場合によっては窒息してしまう危険性もあります。 また、意識が低下している場合には、無理に薬や水などを飲ませないようにしましょう。 こちらも、嘔吐や窒息などを起こしてしまう危険性があります。 意識がなくなるような発作を繰り返している場合や、一回の症状が長く続いているようなケースでは、救急車を呼んだほうが良い場合があります。 患者さんの様子を見てこれは危険だと感じたときには、なるべく早く病院に連れて行くようにしてください。

2019年07月19日